シャントバルブに関するQ&A

ほとんどの水頭症患者は、生涯にわたってシャントバルブを体内に維持する必要がありますが、この治療の利点のひとつは、健常者と同じような日常生活を送れるようになることです。 シャントバルブは髄液の循環を回復させ、髄液の流れる量を調整します。 患者の状態は、医療従事者により継続的にモニタリングをされます。 手術後は特に注意が必要であり、合併症があった場合にできるだけ早期に発見するために、定期的な受診が推奨されます。

バルブはほとんどの場合、耳の後ろか鎖骨下胸部の皮下に埋め込まれます。 直視することはできませんが、埋め込まれている場所を触るとバルブの感触がわかります。

あります。それはシャントバルブがうまく機能していることを意味します。 このノイズは、バルブ内の髄液の経路に位置するルビーボールの回転と、バルブ内部を通過する髄液によって引き起こされるものです。 これらの音は頭蓋骨から蝸牛に伝わります。 このような音は、主に患者のが体位を変えた時に発生し、バルブを通過する髄液流が一時的に増加するため発生します。

圧可変式バルブは、日常的な磁場の影響を受けにくいことが特徴の一つです。例えば、 空港でのセキュリティチェック、電子レンジ、携帯電話、高圧線、テレビから発生する磁場などが挙げられます。 そのため、これらにさらされても、設定圧設定に影響はありません。しかし、永久磁石や電気モーターの電源が入っているときに発生する強力な磁場は、設定圧を変更することができます。 そのため、バルブ留置箇所3cm以内にはに近づけないよう注意してください。

できます。 ただし、バルブ機構を損傷したり、意図しない設定圧の変更を引き起こす可能性のある衝撃(ラグビーなどの接触が激しいスポーツ)は避けてください。 強い衝撃を受けた場合は、必ず脳神経外科医に診察してもらう必要があります。

妊娠することは禁忌ではありませんが、脳神経外科医に必ず相談してください。

バルブは生涯にわたり使い続けられるように設計されていますが、時には合併症が起こることもあります。 

【閉塞】バルブが機能しなくなります。 血液や髄液によって塞がれたバルブ内部の髄液の通り道がふさがれてしまったり、カテーテルの閉塞、逸脱のどちらかの可能性が高いです。

【感染症】バルブやカテーテルの留置部位周囲で感染症が起こることがあります。 発熱、発赤、腫れなどの症状があります。

【髄液の排出過多】バルブが髄液を流しすぎることがあります。バルブの設定圧を調節することで解決できます。

頭痛、嘔吐、視覚障害、聴覚障害、眠気、歩行障害、精神機能の低下、原因不明の発熱、発赤、浮腫、シャント術後のカテーテルに沿った皮膚の異常がある場合は、すぐに脳神経外科医に連絡してください。 シャント合併症のリスクが低いとしても、手術後に何らかの合併症が起こる可能性があることを、患者さんとその家族の方々は認知してください。 シャント術後の主な合併症は閉塞、感染、髄液の排出量過多などである。 これらの合併症は、脳神経外科医による迅速な対応が必要である。

シャントバルブが機能していない場合、以下のような症状が出る可能性が高いです。

【- 発熱 – 歩行障害 – 嘔吐 – 頭痛 – 目のかすみ – 吐き気】

いずれにせよ、シャントバルブが正常に機能しているか確認するために、年に1回の検査が推奨されます。

圧可変式バルブは患者の年齢を含め、患者のニーズに応じて設定圧を調節できるように作られています。 バルブのサイズは子供にも大人にも合うため、バルブの交換は不要です。 ただし、カテーテルを成長後の体格に合ったより長いカテーテルに変更する必要がある場合があります。

できます。 空港のセキュリティチェック時に生じる磁場は、バルブの設定圧に影響を与えないことが多いです。 ただし、患者IDカードは常に携帯しておくことを推奨します。 この患者IDカードは、髄液シャント術後に脳神経外科医から患者ひとりひとりにお渡しします。

特に制限はありませんが、旅の前に脳神経外科医に検査をしてもらい、なにも問題がないことを確認してください。 

検出器の磁場はバルブの磁場より低いです。(0.37mTと40mT) そのため、バルブがアラームを作動させることはございません。

患者IDカード(Patient Information Card)を必ずお持ちください。 インプラントされた装置に関する情報(基準、設定圧数値など)が記載されており、医師によるフォローアップに不可欠な情報です。

固定圧バルブは、使用可能な設定圧が一つしかなく、体内留置前に選択しなければなりません。 一方、圧可変式バルブは、髄液の流量変化に関して、留置後でも調整キットを用いて非侵襲的に調整することができます。

固定圧バルブを留置した患者は、通常通りMRI検査を受けることができます。 圧可変式バルブを留置した患者は、MRI検査前後に医師の診察が推奨となります。 バルブの設定圧は、MRIや強力な磁場への曝露の前後に定期的にチェックしなければなりません。Sophysaのポラリスバルブのような、 MRIに対応している圧可変式バルブを留置した患者は、MRI撮影による磁場で設定圧が意図せず変更されることは極めて少ないです。(ポラリスバルブにおいて、3TのMRI下で200回の耐久検査を実施し、設定圧変更は0回でした。)

MRI検査中は軽い不快感を感じられることがありますが、痛みはありません。

そのような事例は報告されていません。 磁石の磁場が40 mTを超える場合にのみ発生する可能性があります。

一般的な機器の磁場は、バルブの設定圧に影響を与えるほど強力ではありません。

0.8 mT – 電子レンジ 0.3 mT – 携帯電話 0.01 mT – IH調理器 0.03 mT

それでも設定圧が変わってします可能性がある場合は、留置位置をその製品から遠ざけ、バルブを磁石から3cm以上離し、磁石に長時間触れさせないでください。

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